魔法戦争は一周回って面白い

魔法戦争というアニメをご存じでしょうか。原作小説は売り上げ好調で、ファンタジーアニメとして下馬評も悪くなかった作品です。

しかし実際に放送されると突っ込みどころ満載で、ネタアニメとしての地位を確立してしまう。

主人公が学校に襲撃してきた敵と戦うシーンがあるけど、強そうなファンタジー世界のソードと竹刀で戦う主人公、どう見ても勝てそうにないのに互角。突っ込みどころ満載である。

主人公の弟が後半から敵になるが、主人公との会話がかみ合わないキャッチボールで不自然。基本的に弟自体がネタキャラ。

主人公が実力をつけるために母親と特訓するシーンがあるけど、ウケを狙ったようなタイミングでさわやかな挿入歌が流れる。なぜかわからないけど面白いシーンになっている。

そして伝説の最終回につながる。なぜか主人公陣営と弟の陣営が突然総力戦に入って、戦いはこれからだエンディングとなる。一切説明なしフラグなしで唐突に展開する。Twitterで製作スタッフの一人が「え、ちょっとまってなにこれ?」といった反応をした。様々な意味で伝説となった。

2010年代はネタアニメが豊富で、ネットでアニメの評判が決まっていたので、駄作の烙印を押される作品も多かったのを覚えています。名作を作るだけでなく、見た人がおもしろいと思ったら勝ちだと思います。批判覚悟でネタに走るのも、伝説を作ればありだと思います。