帰ってきたウルトラマン

帰ってきたウルトラマンは、昭和ウルトラシリーズ第2期の1作。ストーリーは社会情勢と人間ドラマがメイン。

「ウルトラの星 光る時」「悪魔と天使の間に....」「ウルトラ5つの誓い」を紹介。

 

「ウルトラの星 光る時」は、ナックル星人の卑劣な作戦で敗北したウルトラマンジャック(以降ウルトラマン呼び)。しかし初代ウルトラマンウルトラセブンが助太刀に合流。前番組からの盟友2人から受け取った友情を胸に、再戦に臨む。

怪獣ブラックキングとナックル星人のコンビネーションでピンチに陥るウルトラマン。しかし2人のウルトラ戦士から受け継いだ新技でピンチを脱出、見事勝利する。逆境をはねのける意志を感じる回だ。

 

「悪魔と天使の間に....」は、不思議な力をもつ少年が、ゼラン星人であることをゴウことウルトラマンは見破る。しかし周囲の人間は皆気づかず、ゼラン星人の送り込んだ怪獣が現れるが、ウルトラマンはこれを難なく倒す。

しかし、これはゼラン星人の謀略で、ウルトラブレスレットのコントロールを奪うための罠だった。ウルトラマン最強の武器が持ち主を襲い、窮地に陥る。妨害電波を止めることでブレスレットの暴走は収まる。人間に成りすます、ゼラン星人のような存在が身近にいるような演出の、現実味のある回。

 

「ウルトラ5つの誓い」は、バット星人が、ゴウの保護対象である次郎とルミ子を拉致する。ゴウの前に現れたのは、初代ウルトラマンを葬ったゼットンだった。

ゼットンとバット星人を相手取るウルトラマン。人質の二人を助け、ゼットンを見事撃破する。

バット星人の船団が、ウルトラの星を襲撃する計画を阻止するため、ゴウはウルトラマンと一体化したまま故郷に帰ることを決める。

次郎と交わした約束は、ウルトラ5つの誓い。次郎にそれを伝えたゴウは戦いへと旅立っていった。

 

人権や差別、環境問題に取り組んだ意欲作だ。「ウルトラの星 光る時」の関連2話で、レギュラーキャストの交代があった。ほかの出演番組との兼ね合いがあったためだ。

前番組のヒーローが客演で登場という、胸が熱くなる展開も見られた。現代の特撮でも頻繁にある要素だ。とくにウルトラセブンは2回登場している。

ウルトラ5つの誓いを覚えた少年たちは多かったらしい。天気の良い日に布団を干すこと、などの基本的なことだが、ウルトラマンとの約束というのが特別な思い出になる。

ウルトラシリーズ第2期の基盤を作った作品。ヒーローのパワーアップを描き、主にやや低年齢層の人気を獲得した。シリアスと明るい話の案配も見事な大作だ。