「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」が10周年だ。
ストーリーは言わずもがな。登場人物のみずみずしい心理描写が好評を博した。
超平和バスターズが10年後に会した、という設定のキービジュアルも公開された。全員社会人に成長したイラストだ。
タイトルが長いのは当時流行ったからだ。それ以外の理由はなかった。ラノベも映画もこういったタイトルだらけな時期に制作のためこの表題。
めんまの超常現象が納得いかない人もいるだろう。後半では紙とペンを宙に浮かせるという離れ業を行う。シックスセンスもびっくりだ。
物語の舞台が聖地巡礼の名所になっている。当時からのファンが未だに訪れる。アニメという創作物の枠を超えた出来事となって10年。アニメが生きる原動力となった人も多いはず。
最近のアニメで聖地ができることはあまりない。2000年代から続く文化だが、ヒットアニメでブームを作る難しさがあるのだろう。名作になり得なかった作品のほうが多いはずだ。
「あの花」は後悔と成長の物語だ。間違ってしまった過去と向き合い、当時の答えを見つけるストーリーに、共感と感動を覚えられる。
10年前はどんなことで悩んでいただろうか。時間は様々なことを変えるが、作品に触れたときの感情は後世でも色褪せないはずだ。