ウルトラマンマックス

最強最速を謳うウルトラマン、それがマックス。しかし怪獣、侵略者も最強最速。

2000年代ウルトラシリーズの中期に放送。ストーリーはユーモアがあり一話完結方式で明快だが、深みがある。

マックスの敵がとにかく強い。高速移動する侵略者や怪獣にスピードを合わせたり、分身する宇宙人にマックスも対抗して分身を増やしたりする。

昭和ウルトラシリーズの怪獣がたびたび登場する。ゼットンはとくに強く、登場回は作品の転換期にあたるエピソードとなった。

マックスの同僚である、ウルトラマンゼノンが途中参加するが、全部で2話しか出番がない。雑誌ではさんざん期待が集まっていたので、がっかりしたという評価もあった。

究極怪獣イフは、全ジャンル最強番付でも常連だ。あらゆる兵器による攻撃を無力化し、その兵器の威力に応じて、それを上回る兵器へ成長してしまう。しかし善良な少女の楽器の音色で成長したイフは、やさしい光に包まれ宇宙へと向かって行った。

最終話では、変身主のトウマカイトがマックスの光を呼び覚まし、奇跡を起こす。全長数百メートルの敵に対抗して、マックスはさらに巨大化。地球規模の戦いに勝利して、サブタイトル通り未来を掴み取ることができた。

ウルトラシリーズの方向性を決めかねていた時期、さらに早朝の時間帯に放送という点で、視聴率はやや伸び悩んだ。前番組のウルトラマンネクサスが2%台を連発していたため、当時の円谷プロには苦しい年代だったと言える。

CG技術がかなり定着していたため、スピーディーな戦闘シーンが印象的だ。後年の特撮作品にかなりの試金石を残した。

ストーリーが明るく、親しみの持てる雰囲気の作品と総評できる。脚本に関しても、名だたる有名技師が作品をハイレベルに仕上げている。